ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態

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まぁ、いわゆる雑記。

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 鳳翔が困ったような顔をするのはよくあるが、ヒナセが我を通して本来の業務を滞らせるときくらいのことで、その時ともまた違う、なんとも言いしれぬ雰囲気を漂わせていた。
「提督……その……」
 鳳翔がためらいがちに口を開き、そして体をこちらに向けた。
「……え!? ……ちょ……それは……」
 鳳翔が抱いているものを見て、ヒナセは硬直し、その弾みでバランスを崩して後ろによろけてしまった。ちょうど部屋に入ってきたカワチ提督に背中がぶつかる。制服の上からでもはっきりと分かる外骨格系下着の感触が首から伝わった。
「おっと……どうしたヒナセ、一体何………え!……はぁ!?」
 頭の上で、実にめずらしいカワチの驚いた声がし、その声がヒナセに冷静とさと取り戻させた。
「レーコさん、扉閉めて。閉めて」
「あ……ああ、はい……」
 背中からカワチの感触がなくなり、パタンと戸を閉める乾いた音を聞いてから、鳳翔に声をかけた。
「えっと……鳳翔(おかあ)さん……」
 それでもついプライベート名で呼んでしまったのは、致し方ないことだろう。
「それ……翔鶴……ですよね?」
「……はい。翔鶴さんです。その、目の前でみるみるうちに、このように……その……お泣きになるので、その……」
(それは気の毒に……)
 ヒナセが抱いた感想はそれだけだった。いや、それだけしか思考が回らなかった。
 鳳翔の驚愕は察して余りあるし、泣くから抱くというのもさすがだと思った。大和型ではあるが、一度赤子を育てた実績は伊達じゃない。
 赤子……。
 そう。
 鳳翔の腕に今まさに抱かれているのは、つい数刻前まで通常のドロップ艦だった『翔鶴』
 現状、完璧に赤子になって鳳翔の腕に抱かれている……という、最大のゆゆしき問題という名のオプションが付帯しているけれども。
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