2014.03.31 Monday
そう考えれば今日船に乗るのも、ぶーぶーが無事として明日出発して走って帰るのも、あまり日数的に変わらないのかと気がついた。東京に戻って修理といってもどこの修理工場に持って行けばいいかよく分からないし、買った中古車屋にねじ込んでも、納品前整備をしっかりしろと頼んだにもかかわらずこの状態で納品されたのだから、たかがしれてる気がする。久世さんの言葉を信じれば、カメさんはかなり腕のいいクルマ屋さんらしいし、この数十分のやりとりを見てても手際がいいのは充分わかる。どのみちどこかで修理をしなければならないのなら、ここでやったって別に構わないのではないか? ……ま、帰れない言い訳もできるし。よし、決めた。
「修理、お願いできますか? ただその……申し訳ないんですけど、お支払いは東京に戻ってから振り込みってことにしていただけると、助かるんですが」
今現金の持ち合わせがないことは、きちんと話しておかないと。
「ああ、お支払いだったら、気にしなくていいですよ。私が持ちます」
久世さんがさらりと言った。え? ……いや、それはマズい。
「いや、それはダメです」
「ここまで送って頂いたお礼ですよ。たぶん、山道でかなり無理させたのが原因の一つでしょうから。……そんな音がしてたし」
「送ってきたのは自分の勝手です。自分勝手にここまで来て、それで壊れたんだから、自分で支払います!」
ここは断固として断るのみ。
「ふむ……」
久世さんとカメさんが、顔を見合わせた。
『九苑』がらみではなくて、お仕事がチョイ混んでくるのです。…てかもう納期でぎぅぎぅになってる罠。←