ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態

ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態― STUDIO L Webん室

まぁ、いわゆる雑記。

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 まとめるときには、もしかしたら削っちゃうかもしれない部分(オイ。



 目的地はもうすぐかとおもいきや、またもや田んぼの中や小さな集落をいくつも走り抜け、細い道しかない山の中に突入した。
 この道、アスファルトがところどころ剥げかけてる上に、道ばたの草が道の領域を左右から圧迫するごとくせり出してて、どこまで本来の道かよく分からなくなってるときたもんだ。
 「こ、こんなトコで対向車が来たら、離合できないかも……。」
 ちょっと泣き言を言ったら、久世さんは何食わぬ顔で
 「大丈夫。来ませんから。」
 と言う。S
 ホンマかいな?  と思いながらソロソロ走る。通り抜けてみれば確かに対向車は1台も来なかった。しかし寿命が縮まったことは確かだ。
 生まれてこの方、それなりに整備された道しか走ったことがないのである。ひとつハンドル操作を誤ったら藪に突っ込みそうな、その藪の向こうに地面があるとは限らなさそうな、そんな道を走るのにはなかなか勇気がいる。その上ところどころに大きな穴が開いていたりして、赤い小さなぶーぶーは、「ぼこのんぼこのん」と揺れに揺れまくる。
 自分の内蔵がでんぐり返るような感覚を味わっていると、助手席に乗った金色頭のお坊さんがのほほんと言った。
 「いやぁ、この道ちょっと通らないうちにずいぶん荒れちゃってますねぇ。これなら遠回りなんですけど、もう一つの道の方が良かったかもしれませんね。」
 「えぇー。それなら先に言ってくださいよ。そっちに行ったのに。」
 「いやそれが、そっちの道を通ると山すそをぐるーっと迂回するので、さらに一時間近く走ることになるんですよ。」
 「……。」
 もう一本の道がものすごく気になる。これがとてもきれいに整備された道だったら、一時間長く走っても構わない。
 私は前後左右に大きく揺られながら、かなり本気で思った。




 とっとと寺のシーンから再開しようかと思ってたんですけど、つい。
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