2010.10.08 Friday
そんな状態で眠りに落ちると、だいたいにおいて夢見は悪いのである。どんな夢を見ていたのかはまったく憶えていない。しかし目覚めはたいがいにおいて最悪なのである。
たぶん、引きずり込まれるようなあの感覚が苦手なんだろう。数え切れないほど体験した今ではそう分析している。
目が覚めたときは明け方だった。時刻は朝の4時をちょこっと過ぎたくらいの時間だった。体を起こして周りを見渡す。同室のみなさんは少なくとも見た目はすこやかにご就寝中だ。部屋には常夜灯が設置されているらしく、真っ暗ではなかった。
私は頭をごりごりとかいた。
「そーいや、風呂って朝もやってるんだったっけ?」
よく考えてみれば、昨夜は風呂にも入らずに寝てしまった。食事をしているときにやたら眠くなって、うっかり船をこいだりしたから寝る方を優先したのだけれど、本来なら寝る前には風呂に入りたい人なのだ。もちろん起きてからもシャワーくらいは浴びたい人なんだけれど。
「せめてシャワー浴びたいかな。」
音を立てずに部屋を出て階下のエントランスに行き、サービスカウンターに置かれている船内案内のパンフレットを一枚とって開いた。大浴場は朝の5時から解放されている、とそこには書いてあった。
私は時間を潰すために、自動販売機でカップ式のホットコーヒーを買って、船のデッキに出た。海上の空は東の方がうっすらと紫がかっていて、そろそろ夜が明けるのだと物語っていた。
やっぱり午前様でした。
本日のメインミッションは友人Sから出された指令、『下関』『魚を食べる』をクリアすること。
クリアしてみれば午後1時ちょっとすぎ。
この時間がまずかった。
「どっか適当に流す?」
このセリフもまずかった。
午後5時ちょっと過ぎ。
我々はなぜか九州を遠く離れて、岩国は錦帯橋の橋のたもとにおりましたとさ。
フットワークが軽すぎるのも、問題がある。
そして来週の今頃は、同じメンバーで出雲です。