ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態

ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態― STUDIO L Webん室

まぁ、いわゆる雑記。

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 続き。

 そろそろ拍手の中身を替えよう。



 間近でみるそれは、ピカピカ光っていて、思ったよりも小さくて、私をいっそう虜にした。
 ――これは買うしかない。今ツバつけとかないと、きっと一生後悔する。
 そんな考えに囚われていたのだ、その時は。もちろん今も、そう思ったことは後悔していない。
 なんだか気持ち悪いくらい安かったが、さりとて自分の貯金だけでは即金で買える金額でもない。私は仮契約をしてその足で実家に戻り、父に相談をした。ローンを組むには保証人が必要だったから。
 父は話を聞くと、そのまま私を車に放り込み、その中古車屋へ直行した。私が指し示す車を見るなり「う~~~~ん……」とかなり渋い顔をした。そしていきなり即金で買った。
 面食らう私を尻目に、父はETC装置やらなんやらのオプションを取り付ける手続きをし、納車前整備をきっちりするように店に約束を取り付けた。それから私に向かってこう言った。
 「ここまでは買ってやる、しかしあとは自分で賄(まかな)うこと。」
 まったく、父親というのは娘に甘い。……と思ったら、もう一つ条件が付いてきた。
 「進学できなかったら、私の私用車にする。合格したら、そのまま入学祝いだ。それまで名義は私にしておく」
 ……マジですか?
 私は来年の春に、蓉子が通う大学の大学院に進学することを希望していた。決めたのは昨年の暮れあたりだ。(ちなみに蓉子も院に残るため、現在猛勉強中だ。)
 それを条件に持ってくるとは。父親とは一筋縄ではいかない生き物らしい。
 ……て、待てよ?
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