ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態

ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態― STUDIO L Webん室

まぁ、いわゆる雑記。

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 ―前口上―

 これは2004年8月に開催された、「コミックマーケット」…通称夏コミに参加したときの記録である。
5.上陸…そして…
 ヒリヒリする夜をモニョりながら過ごし、朝5時には入港です。
 入港先は有明埠頭。ビッグサイトはそのお隣の埠頭ですよ、奥さん。
 
 朝は4時半、眠い目をこすりつつ、さっさと下船の用意をして、フェリーの甲板に立ちました。もちろん進行方向を見て。
 天候は微妙に曇り、うっすらと朝靄にけぶる東京港に、船は静かにゆっくりと入っていきます。水平線当たりは紫がかってましたが、夜明け寸前の東京港、進行方向にぼんやりと見えてくるのは、今日の目的地、東京ビッグサイト。あの逆三角形が徐々に徐々に姿を現していきます。

 「おー、すげー」
 このときボキャブラリが少ないというのはちと不幸です。しかしその不幸を嘆くアタマがないというのはシアワセです。
 山の中にすんでいる自分にとって、夜明けの海はいつも新鮮な感動を与えてくれます。この日も小さからぬ感動に胸をいっぱいにしているうちに、水平線から日は昇り、船は汽笛を鳴らしながら入港しました。

 しかし、上陸するにはちと早すぎます。
 5時入港・上陸ですが、一旦桟橋を上げて、6時半に再上陸とのことなので、その時間までゆっくり船内で待つことにしました。
 ほとんど人のいなくなった船内で自分の使った毛布やらをきれいにたたみながら、ふとTVに目を向けると、アテネ・オリンピックの開会式が生放送されていました。
 21世紀最初のオリンピックは、開催国がギリシアということで、いつもと違って最後に選手団の入場です。選手団の半分が始めに、残り半分が最後に入場してくるものだとばかり思っていた雅は、当てがはずれてちょっと残念な気分で、ダラダラとTVを見入っていると、時間は矢のように過ぎて再上陸の時間です。劇的に重い荷物(段ボール2箱…一つはサークル什器)を持って、ヨタヨタ船を下り、送迎タクシーで国際展示場前駅まで運んでもらいました。

 …しかしこの時点でまだ7時前。
 「困った、やっぱり埠頭から歩くんだった」…と、早く尽きすぎたのを後悔しながら、会場へ荷物を引きずって歩いていきます。途中ルートを間違えて、歩きたくなかった歩道橋へ誘導されてみたりしながら、なんとかかんとか東館のサークル入場口へ。
 ずいぶんたくさんの人たちが同じ方向へ歩いていたから、ほとんどがサークルの人かと思っていたら、実は一般の入場者だったりして、皆さんの熱意にオジサンは感服しましたよ。
 …ということで、サークル入場時間前に入場してみたら(入れてくれたから入った)、中はほとんど来てませんよ、サークルさん。この時点で朝7時半ちょっと過ぎ。まだちょっと早いわなぁ…と思いつつ、ペリカンさんに荷物を取りに行き、戻ってのそのそサークル準備を始めます。

 ここで大問題発生!
 ハンドキャリーした荷物を解き、いつもの缶箱を開けたときそれは発覚しました。
 ………釣り銭が、ない……(きゃー)<心中ムンクの「叫ぶ人」状態)
 
 もちろん、あわてて神(Jing)てーとく(<この日の必殺お手伝いさん)にTELしたね。
 「(前略)とにかく、100円玉作ってくれー!!」
 そしてこの人何をしたかというと、サイフをがばっと開いてありったけの1000円札を取り出し、作りかけのサークルはそのままに、ジュースの自販機に走っていったのでありました。…もちろん、よい子は真似しないようにしましょう。…このときばかりは、おつりで出てくる500円硬貨が恨めしかったのは、言うまでもありません。…本当に、よい子は真似しちゃイケマセンよ

 そんなこんなで「へぐへぐ」泣きながらサークル準備が終わった頃に、本日の必殺お手伝い人・神(Jing)てーとくが登場です…って、ちょっと朝からヘロってないかい?大丈夫か?…それはそうと、100円作ってくれた?(マテ)

 …本日のおつりもなんとか泥縄で用意できたので、肌を焼いた(焦がしたとも言う)目的のお着替えです。せっかく去年作ってもらった(<ここがポイント)はるかの(<ここもポイント)ペアルック(<ここもポイント)なんだから、今日着なくていつ着るよ?……て、みちるがいないんだけどさ…(泣)
 一人だと大ボケなのを盛大に披露(釣り銭忘れ)したところで、神てーとくに本の値段とかその他細かい打ち合わせをしていると、時間は矢のように過ぎていき、一般開場時間になりました。

 開場の館内放送が入ったと思いきや、遙か彼方から地をはうような音と地鳴りのような音が…………って、東館の入場口に人津波が発生してました。はー、あれがコミケ名物ですか?人垣が生き物のようだ…つか、生き物だって。10年近く前に行ったJAF-CONを思い出したね。

 じあむ姉「(開場したら)目の前が早送りになったよ」

 …そんなカンジで。
 人津波は遙か彼方で発生してたから、半分他人事だったけど、アレを目の前で展開されたら怖いよねぇ…。そーいやJAF-CONでやってきた人津波にはじき飛ばされたっけか。すぐに周りのにーちゃんたちがみんなで助け起こしてくれたけど(見た目はオンナだから)
 一般開場が始まって1時間ほどした頃に、東館の天井付近が曇っているように見えたとか、思っていたよりも暑くはなかったように思われたとか、しかしサークルに来て頂いた方たちの熱意に脱帽したとか、初めてお会いした方に、緊張してうまく会話が出来なかったのがとても残念だったとか、コスプレ広場に出かけていった神がカメコさんたちに囲まれすぎて返って来れなかったとか、ちゃこさんにホントに久々再会したとか、パンピーなはずの金魚さんがやってきたとか(そして西館でペーパークラフト買ってたとか…しかしアレはおもしろそうだ、たぶん作れないけど、飽きっぽいから)…いろいろあった1日でした。
 自分的にはセラムンでサークル参加できて、十分納得したというか、満足したというか…。なんにしてもコミケット自体のサークル参加が最後…と決めていたので、それなりに楽しんだ1日でした。
 サークルに来て頂いた方々、そして購入して頂いた方々に、遅ればせながら心より感謝致します。あまり愛想がなくて申し訳ありませんでした。ほとんど素の雅でした。

 残った本はしっかり梱包して、今度はヤマトさんで発送です。…大量の宅配がてきぱきと発送処理されていくさまに舌を巻きつつ、サークル什器はまたフェリーでハンドキャリーです。
 頂いた差し入れも丁寧に鞄に入れて、神てーとくと会場をあとにします。…と、その前に、オンライン上の友人に会いましょう。…2年、3年ぶりか?ネットじゃボチボチ会ってるから、久しぶりな感じはしないけどね。かねてより言われていた模型を預かって、またフェリー乗り場にUターン。 
 参加した2日目、14日は東京湾の花火大会の日。…どうりでコミケに浴衣の人が大量発生してると思った。出航は7時。
 花火が上がる中を、船は優雅に東京湾を出て行きます。…そういえば今年初めての花火大会だねー…と、乗船してすぐ仲良くなった徳島のご夫婦と一人旅のお嬢さんと4人で甲板へ。乗船時にこっそり買っていたビールを飲んで、イイ気分のまま、花火が見えなくなるまでのんびり過ごしました。船上で花火なんて、とても優雅だ(うけけけ)
 もう九州へ着くまで何も考えずに寝てたらいいやーと思ってるので、とても気分よく飲みます。ご飯を食べてなかったので、飲んだら案のじょう酔いがくるくる回って(胆のうがないから、酔いが回りやすい)そのままバッタンと毛布にくるまって前後不覚に眠ってしまいました。もーいいやー。船が沈んでも怖くねーぞー(カナヅチのくせに…)

(おわり)
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