ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態

ぼえぼえ―お道楽さま的日常生態― STUDIO L Webん室

まぁ、いわゆる雑記。

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 次の次くらいで、いったん連載を中断することになりそうです。



「お帰りなさいませ」
 志井さんが玄関で出迎えてくれた。さっきと同じように、框の上で立て膝に手をついていた。これはここのお宅の自然な行動様式らしい。車の修理が完了するまで滞在することになりそうだが、同じようにしたほうがいいのかしらと、ふと思った。しかし身についていないことは無理にやろうとしてもボロがでるだけなので、自分は自分なりの自然体でいいかと思い直した。
 居間に落ち着いて、出されたお茶で一息入れる。僧衣に着替えた久世さんが、クルマ屋さんでのなりゆきを、手短に志井さんに話した。ちなみにカメさんは私たちを送ってきたあと、とんぼ返りで戻っていった。
 久世さんの話をひとしきり聞いたあと、今度は志井さんが、宿坊にいるというお客さんのことを久世さんに話しはじめた。こちらも簡潔で内容がわかりやすい。ふたりが報告をしあうことに慣れているのがよくわかった。
 ふたりのやりとりを見ていると、なんとなくリリアン女学院高等部の生徒会・通称、山百合会を思い出す。それも、私のお姉さまたちの世代を。蓉子のお姉さま、そして悪友・でこちんこと鳥井江利子のお姉さまと私のお姉さま。さらにその上のお姉さま方。自分たちもそうだったが、山百合会の活動は、報告に始まり報告に終わる。
 報告は手短に簡潔に、無駄なく不足なくを常とした。情報の共有は物事を円滑に回すための不可欠な要素だ。
 何年かぶりに、濃い情報を手短に交わす現場を見た。この部屋が居心地が良いのは、なにも静かだとか落ち着いた生活感に溢れているからだけではないようだった。結局、私はこういう空気を求めているのかもしれない。薔薇さまになるまでは、面倒くさいとか億劫だとかしか、思っていなかったというのに。




 以前、日記かどこかで書きましたが、中断の理由は『九苑-くおん-』のネタバレが入るからです。
 そして『九苑』の4話目は、現在難航中。←
 志井さん視点の話なんですが、内容を盛り込みすぎて、ページ数が溢れてます。どこかで切らなきゃ…(うぇぇ…。
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